インターネットでのクレジットカードの利用と注意点!

インターネットとクレジットカード

カード業界も随所でこれらのプロジェクトにかかわり、今後の進むべき方向を模索しているように思われます。

このように変化してきたクレジットカードが、インターネット時代において今後どのような動きをみせるのか探ってみましょう。

インターネット時代の到来

インターネットは1969年にアメリカで誕生しました。その起源は国防総省が構築したARPANETです。日本での草分けは、84年に構築された学術ネットワークJUNETであるが、以来30年間、インターネットは急速にこれまでのビジネスの仕組みを変え、新しい仕事を生み出し、情報・流通0文化面など、今や私達の日常生活に大きくかかわっています。

それでは、インターネットはクレジット業界に対し、どのような影響を与えているのだろうか。

日本で誕生して以来約40年間、クレジットカードは社会の変化とニーズに応えてさまざまな変身を遂げてきた。通信販売、提携カード、ボーナス払い、口座自動振替などはその一例です。

インターネットの急展開が直接・間接的な引き金となり、ここ数年来、銀行POS、電子マネー、ICカードなどの各種実験が進められています。

クレジットカードの変貌

インターネットの出現によってクレジットカード業界にどのような変化が生じているのか。主な点をまとめると以下のとおりとなります。

クレジットカードの変転

従来 インターネット時代
対面性 相対取引(通販とATM取引を除く) 非相対取引
加盟店 実在(リアル) 仮想(サイバーモール)
本人確認 名、写真、暗証番号 電子署名
決済 クレジットカード(後払い)
  • クレジットカード(後払い)
  • ICカード(即時払い、後払い)
  • デビットカード(即時払い)
  • プリペイドカード(前払い)
  • 電子マネー(前払い、即時払い)
セキュリティ暗号技術 DES(グローバルATM) 暗号技術の多様化(SSL、DES、RSA、SETなど)

サイバーモール

電子商取引(EC)は、サイバーモール(頭脳空間商店街)。バーチャルモール(仮想商店街)で行われます。実在する(リアルな)加盟店と異なり、パソコンのホームページ上の商店です。このオンライン・ショッピングの市場規模は今後急成長が見込まれています。

電子商取引の市場規模の推移

(単位:億円)

アメリカ 日本
1998年
1999年
2000年
2001年
2002年
2003年
22,500
42,700
71,100
106,900
153,600
213,200
650
1,900
4,300
8,700
16,200
31,600

資料:通産省「日米電子商取引の市場規模調査」(99・3)
(注)①企業一消費者間の電子商取引。②lドル=120円で計算。

このオンライン・ショッピングには2つの方式があります。1つはカード会社自身がインターネット上でサイバーモールを運営する方法で、住友クレジット「Vモール」、JCB「Jモール」、日本信販「NICOS City」などがあります。この方式はセキュリティ面での信頼度が高いが、使用範囲(加盟店)と使い勝手が限定されます。

もう1つは、カード会社がネット通販業者のホームページとリンクし、会員がモールを自由に選択する方法です。この方法はセキュリティ面ではSSL(Secure Sockets Layer:インターネット上でデータを安全に授受するための業界標準暗号プロトコル)を用いています。Yahooやgoogleなどの検索エンジンで広範囲にわたるホームページの中からモールを自由に選び出し、決済方法も指定できる利点があります。

電子署名

電子署名とは、取引の際に使われる署名機能を暗号技術で電子化するものです。その仕組みは、暗号鍵で情報(署名)を暗号化し、複合鍵を用いて元の情報に復元化するものですが、この暗号方式は秘密鍵暗号方式と公開鍵暗号方式とに大別されます。

前者は暗号化と複合化を同じ鍵で行うもので、発信者と受信者が同じ鍵を秘密に持つ必要があります。この方式にはDES(Data Encryption Standard)があります。後者は暗号化と複合化に別々の鍵を用い、暗号鍵は公開し、複合鍵は秘密にします。この方式にはRSAがあります。

認証局(CA)

電子署名を行った発信者が「本人」であることを証明する公正。中立な機関を認証局(CA;Certificate Authority)という。印鑑証明を発行する市役所のようなものです。CAのメカニズムも秘密鍵と公開鍵の組合せにより行われます。

決済

現在利用されている決済手段は、現金、手形、小切手、送金など口座間の資金移動、クレジットカード、デビットカード、プリペイドカードなど多様です。ECの決済は今のところ、銀行振込や代金引き換えなど、インターネットの枠外で行われるケースが多いようです。こういった方法はセキュリティ面ではある程度は安全であるが、ネット上で完結する決済方法とは言えません。

しかし、新たな決済方法の開発も進んでおり、JCBでは宅配専用の端末機を使ったカード決済システムを採用しています。また、2001年11月からはセブン・インプンの店頭でオンライン・ショッピングの代金収納代行サービスが始まりました。

インターネット上での自己完結的な決済方法としては次のようなものが考えられます。

  • クレジットカード(磁気ストライプ型・ICカード型)
  • デビットカード
  • プリペイドカード
  • 電子マネー
  • 電子銀行

このうち電子銀行とは、暗号を使わずにカード会員のIDをあらかじめ電子銀行に登録しておき、このIDを使って決済を行う仕組みです。アメリカのFVH(フアースト・バーチャル・ホールディングズ)が代表的です。

電子マネー

電子マネーは、自らに通貨価値を記憶し、現金代替機能を持つ電子的決済手段です。決済を電子的に行うという意味では、銀行業界では全銀システムと日銀ネットがあるが、これは銀行口座間の振替指示を電子的に行うもので、電子マネーとは性格が違います。

電子マネーは学説上さまざまな分類があるが、電子データであるマネーの存在場所という観点からは、ICカード型とネットワーク型に大別されます。

前者は通貨価値をICチップに貯えるもので、モンデックスやビザ・キャッシュがその代表です。一方、後者は通貨価値をパソコンやホストコンピュータの記憶媒体に記憶させるもので、eキャッシュやサイバーキャッシュが有名です。

電子マネーは次のような特性を備えています。

  • 小銭の携帯を不要にする
  • 誰でも持てる(入会審査など無用)
  • 信用照会(オーソリ)不要
  • 匿名性がある(現金と同じ)
  • 社員証やカルテなどマネー以外の機能・データも付加できる
  • 銀行の聖域である決済業務に参入できる

電子マネーは、銀行日座から引き落とした一定の通貨価値を自らの体内にいったん貯えておくという意味では一種のプリペイド方式であるが、いくつかの相違点があることに留意するべきでしょう。

電子マネーとプリベイドカードとの比較

電子マネー プリペイドカード
汎用性 専用端末の設置場所によるが、使用範囲は広い 電話。自動券売機などそれぞれ個別のカードが必要で、汎用性に乏しい
リロード あり(1枚のカードを繰り返し使用)、電子マネー相互間の資金移動も可能 なし(使い捨て)

日本は、圧倒的な現金社会です。この土壌に電子マネーが根付き、ビジネスとして成長する可能性はあるのでしょうか。海外では、ビザ。キャッシュ(シティバンク)、モンデックス(チェース・マンハッタン銀行)、e-キャッシュ(マーカンタイル銀行)とも実証実験が98年中に打ち切られ、また前述のファースト・バーチャル・ホールディングズも行き詰まっていると伝えられます。これらの動向が日本の実験にどのような影響を与えるのでしょうか。

インターネットショッピングのトラブル急増問題

インターネットの急速な普及に伴い、インターネットショピングが流行し始めています。インターネットショピングは、家庭にいながら世界各地の業者と取り引きができるという便利な側面をもっているが、反面、トラブルも次のとおり急増しています(国民生活センター調べ)。

1995年度
5件
97年度
270件
99年度
1,050件
2000年度
3,060件
2001年度
6,140件

セキュリティ問題

インターネットはそのオープンな性格により、セキュリティ面での問題がしばしば指摘されます。ネット上のセキュリティを堅固にするために、通信データを暗号化し、当事者を確認する技術がいろいろとクローズアップされてきました。このうち、SSL、DES、RSA、SETなどがクレジットカードに直接関係してきます。

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