トラブルとなりやすいトラベル(旅行)とエンタメ(娯楽)業界

トラベル(旅行)とエンタメ(娯楽)業界

T&E、すなわちトラベル(旅行)とエンターテイメント(娯楽)関連業界において、クレジットカードを使った場合、何かとトラブルが起きやすいのも事実です。

今回はこの旅行とエンタメの線から、クレジットカードのトラブルについて考えてみたいと思います。

航空券の購入でのトラブル

まず、外貨換算の問題があります。加盟店とアクフイアラーが異なった国で営業しているときに発生しやすい事故です。世界規模で業務を展開する国際航空会社の支店が、支店所在国のカード会社と加盟店契約を締結しているとは限らないからです。

たとえば、ある外資系航空会社の在日支店から航空券をカードで購入した場合を考えてみましょう。売上伝票は、支店の本社が加盟店契約を結んでいる本社所在のアクフイアラーに送付される仕組みとなっています。

円建てで、クレジットカードにより購入した航空券はいずれ円で決済されるわけですが、その間に、円建て売上伝票は本店に集中され、本店の社内レートでドルに換算されてアクフイアラーに送り込まれ、これがイシュアーを経てカード会員に請求されるときは、再び円に換算されます。このプロセスで換算レートをめぐって疑間が発生する可能性が非常に高くなっています。

このほか、サービス未提供の問題も挙げられます。これは、オーバーブッキングや航空会社のストライキ、あるいは破産などに絡んで発生することが多いようです。ですがこちらはいずれもチャージバックにより、比較的簡単に解決されるようです。

レンタカー利用でのトラブル

レンタカーについてのトラブルは

  • ノーショウ(予約しておきながら約束した時間に現れない)
  • 交通事故などによる修理代
  • 交通違反切符
  • 保証金
  • サービス未提供

などに起因して発生することが多ようです。

①は、予約した利用者が約束した時刻に現れないで、その原因が本人に責任がある場合は、レンタカー会社は一定の料金を請求できるというものです。

ここでよく問題になるのは、会員が予約をキャンセルしたと主張する場合です。会員が、キャンセル受付時刻、会社側の担当者名、キャンセル番号を書面で示すことができれば、チャージバックは可能です。しかし、証拠が不十分な場合、チャージバックは受けられる可能性が低くなりますのでご注意下さい。

②~④は、レンタル契約書に規定されているものなのですが、修理代、交通違反の罰金が保証金や保険金でカバーされない場合や、逆に修理代などが保証金より小額で済んだのに、差額の返金がない場合に発生しがちです。事故を起こしていないのに修理代を要求されるケースも見られます。このような問題が発生した場合も、会員が書面でその主張を立証できるか否かが、チャージバック勝敗の鍵といえるでしょう。

⑤は、たとえば、高級車を予約しておいたのに普通車しか提供されず、後日高級車のレンタル料金が請求されたといったトラブルです。ありえなさあそうですが、海外では(特に日本人に向けては)よくある事で、ここでも、書面による立証の有無が鍵を握っています。

ホテル宿泊でのトラブル

ホテルでのトラブルは次の4つのケースで多く発生しているようです。

ノーショウ

前述したレンタカーの①のケースと同様ですね。

アドバンス・デポジット

ホテルの予約には、通常の予約と保証付き予約とがあり、後者の場合には、ホテル側は前払い金を要求します。これを支払えば、到着が遅れても部屋は確保できるという利点があります。しかし、前払い金の受け取りをめぐってイザコザが発生したり、遅れて着いたところ、部屋の質が落とされていたなどの苦情も多々あります。これも証拠がモノをいう問題です。

サービス未提供

予約したのに到着してみたら部屋がない、あるいはスイートルームを予約しておいたにもかかわらず、一般の部屋に案内され、後日スイートルームの料金が請求されたという場合がこれに当たります。これも会員が立証できればチャージバックは容易です。

エキスプレス・チェックアウト

チェックアウト時の長い順番待ちを避けるため、一切の宿泊料金の勘定をホテルに一任し、鍵を返すのみでサヨナラできる簡便な方式です。

サインは通常チェックインのときに済ませておきます。この制度を利用した会員が、ミニバーで一杯やったことを忘れ、後でカード利用代金請求書を見て苦情を申し立てることがあります。この種のトラブルは、会員側、ホテル側とも立証が難しく水掛論となりやすいようです。利用者側の落ち度であることが多いので、このあたりも注意が必要です。

その他

備品の毀損や持ち出しを理由に追加料金が請求されるひどいケースがあります。これはホテル側の立証能力如何にかかっています。

海外の自動販売機でのトラブル

欧米諸国では、小口現金取引をカード化し、カード式無人端末機が普及しています。代表的なものとして、SST(self service terminalの略、ガソリンスタンドでの給油など)やLAT(limited amount terminal、公衆電話・トール〔高速道路料金〕・駐車場利用料・映画代金・地下鉄切符等の端末)などなど、さまざまなものが挙げられます。

サインなしで取引可能。これらの取引は小額取引であるため、チャージバックの対象とはされていません。しかし、これらの端末で、不正行為が頻発しているのも事実でで要注意です。

イシュアーの対抗手段としては、「カードの無効通知への登録」と「保険」である。

付加価値税の払戻し

税率はおおむね10~20%、海外からの旅行者に対しては適用免除となり、払戻しが行われます。付加価値税の払戻しを受ける方法としては、国によって若干異なります、以下のようなものが挙げられます。

  • 小売店などで購入時にあらかじめ税額分を販売価格から差し引いてもらう
  • 出国時に現金で返してもらう
  • 帰国後、カード会社から返金を受ける

などがあります。①は小売店が応じてくれないことが多いです。②は確実ですが、現地通貨での返金となるうえ、出発前のあわただしい時に手続に時間を食ってしまいます。そこで、③を選択することが多くなるわけですが、その場合、税関に払戻し申告書を提出して確認印を受け、自宅住所等を記入して所定の封筒に入れて空港の専用ポストに投函する、といったややこしい手続を要します。

このような手続を経たにもかかわらず、税金が戻ってこないトラブルがよく発生してしまいます。この場合、会員はカード会社にクレームをつけることが多いのですが、事実の確認と立証が困難な場合が多く、成功率は低いようです。

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