チャージバックリーズン(コード)とは、取引無効化の「理由」!

チャージバックリーズンとは?

前回、クレジットカードのチャージバックについて解説していきましたが、今回は更に深掘りし、「チャージバックリーズン」についてご紹介していきたいと思います。

チャージバックリーズンとは、簡単に噛み砕いて説明するとチャージバックの適用事由のことで、例えば以下の場合に相当します。

  • 盗用による無断使用
  • 詐欺取引(出会い系サイト、アダルトサイト、ワンクリック詐欺など)
  • 二重請求、過大請求
  • 商品の不着、商品違い(債務不履行)など

このようなケースでは、チャージバックを援用しても特に問題はありませんが、この制度自体が法律で明文化されておりませんので、基本的にはクレジットカード会社の裁量によりその適否が決められます。出会い系サイト、アダルトサイト、ワンクリック詐欺などはクレジットカード会社への法的正当性を有した主張をしっかりと行うことで、チャージバックは殆どのケースで認められます。

リーズンとリーズンコードとは?

会員がカード会社に寄せる苦情内容は千差万別です。国際ブランドカード(VISA、MasterCardなど)は、その内容を分類・定型化し、チャージバックのパターンを定めています。これをリーズン(理由)と称しています。このリーズンに2桁の番号を付したものをリーズンコードといいます。たとえば、RC02といえば「伝票がよく読めない」ことを意味する、などというものです。

国際ブランドカード(VISA、MasterCardなど)は、時代の流れに沿って、リーズンを常時更新するよう努めています。たとえば、一昔前の「ペーパー時代」によく利用されていた「データ読取困難」や「売上伝票誤送」などは陳腐化したため廃止され、「電子化時代」に入って、「磁気テープ不正操作」、「カタログ相違」などが登場したようにです。

最近では、マスターカードが1998年9月に大幅な整理を実行し、リーズン総数を34個から24個に減らしました。

VISA vs MasterCardのリーズンの分類

VISA MasterCard
手続関連 7 6
カードの有効性 4 2
信用照会関連 2 4
T&E関連 13
通信販売 3 3
ATM取引 2 2
不正取引関連 9 6
その他 1
合計 40 24

(1998年10月現在)

新旧リーズンの入れ替え作業は、国際プランドカード(VISA、MasterCardなど)側(またはメンバーサイド)が発議し、ルール運営委員会等(国際ブランドカード(VISA、MasterCardなど)のスタッフと大手カード会社の専門家より構成)が検討し、最終的に総会で承認されるというプロセスを経て実行されます。

リーズンの内容

上述したごとく、リーズンはカード取引紛争のプロトタイプ(構成要件)ですが、各内容はそれにとどまらず、各リーズンに次の事項が織り込まれています。

  • チャージバックを行いうる期間枠 日数の数え方は通常(セントラルサイトCS(Central Site))処理日(VISA、MasterCardなどのデータ処理電送装置を経由した日)を起算日として、たとえば90日以内と定められている
  • 検索請求の必要性 事前に証拠書類を相手方から取り寄せ、これを証拠とすべきか否かなどを定めている
  • どのような証拠が必要か
  • このほか特別な連絡事項を添付する必要性の有無
  • チャージバック可能金額(一定額未満はチャージバックできない)
  • その他の注意事項

イシュアーは、カード会員の苦情内容に最も合ったリーズンを選んで、チャージバックを行うわけですが、前述のように各リーズンが定める手続内容が異なるため、選択を誤ると、その後のステップに岨幅(そご)をきたすおそれがあり、争点がぼける原因となることもあるので注意が必要です。

チャージバックリーズンの数とその分類

国際ブランドカード(VISA、MasterCardなど)のチャージバック・マニュアルは「極秘」扱いになっている関係上、ここでその全容を明らかにすることは差し控えます。そこで、本論では、VISAとMasterCardのリーズンを先の表のとおり、私の独断と偏見で分類し、その全体像をわずかでも浮かび上がらせるよう考えてみました。

なお、VISAのリーズン数が多いのは、同表で明らかなように、T&E(旅行・娯楽)関連分野をVISAが特別扱いにしており、その中には他の分野との重複があるためです。

新旧リーズンの入れ替え

国際ブランドカードは、時代の流れに沿うよう、リーズンを常時更新するよう努めています。陳腐化して廃止された例として、「データ読取困難」「データ誤送」などが挙げられますが、これらはいずれもペーパー時代の産物です。

一方、時代に応じて新しく加えられたものとしては、通販関連で「カタログと商品の品質相違」「商品未着」「商品の欠陥」などがあります。「不良加盟店」も最近追加されたリーズンです。

新旧リーズンの入れ替え作業は、前述したように、VISAやMasterCardまたはメンバーが発議し、これをルール運営委員会および必要に応じてセキュリティ委員会が討議し、最後に総会が承認する形をとっています。

利用頻度の高いリーズン

手続上のものを除き、よく利用されるリーズンは、

  • インターネットを含む通販関係
  • T&E(旅行・娯楽)関係
  • 不正行為関連(たとえば、売上伝票不正操作、複数伝票、なりすまし、不良加盟店)

等が挙げられるでしょう。

SNSでもご購読できます。